2020年08月31日 コース沿道魅力探訪 「コース沿道 魅力探訪」③ 「世界遺産【古都奈良の文化財】シリーズ」~奈良公園の鹿と春日大社~
コース沿道魅力探訪③
「世界遺産【古都奈良の文化財】シリーズ」
今回の探訪は、【奈良公園の鹿と春日大社】をご紹介します。
マラソンコース往路10㎞地点と復路39㎞地点になる奈良公園・飛火野付近です。
奈良公園は約660ヘクタール、園内には緑豊かな自然だけでなく、世界遺産の東大寺や興福寺、春日大社等の歴史的文化遺産が多いことから、「歴史公園」とも言われています。
〇奈良公園の鹿たち
ランナーを応援しているのは沿道の方々ばかりではありません。
奈良公園の鹿 たちもランナーを応援 しています。
この「奈良のシカ」は、野生動物として国の天然記念物に指定され、約1300頭が生息し、春日の神様が鹿に乗って来られたことから、神の使いとして神聖なものと大切にされ、人と鹿とが共に暮らしています。
鹿寄せ
「鹿寄せ」とは鹿にまつわる伝統行事のひとつで、春日大社参道南側の飛火野と呼ばれる場所でナチュラルホルンの音色で鹿を呼び寄せる古都奈良の風物詩です 。
画像:奈良の鹿愛護会提供
角きり
古都・奈良の秋を彩る勇壮な「鹿の角きり」は、江戸時代に危険防止と樹木の保護のために始まり、 人と共生の歴史の中でうまれた奈良ならではの伝統行事です。尚、今年は新型コロナの影響のため開催は中止となりました。
画像:奈良の鹿愛護会提供
○鹿苑 【ろくえん】
もっと奈良の鹿について知りたい方におすすめの施設が「鹿苑」。
「鹿苑」は、「(一財)奈良の鹿愛護会」が運営する「奈良のシカ」の保護施設です。鹿の生態や歴史について学べるパネル等の展示のほか、鹿苑に保護されている鹿を季節を通して見学することができます。
〇奈良公園で毎日1トンの鹿フンを掃除するフンコロガシ
また、奈良公園の役者は鹿だけではありません。 お土産にもなった鹿の糞を処理して土に戻す、フンコロガシ(ルリセンチコガネ)も大活躍しています 。
画像:奈良の鹿愛護会提供
もっとフンコロガシについて知りたい方は、糞虫に魅せられ研究を続けている私設博物館「ならまち糞虫館」がおすすめ。開館は土日だけ。
それでは、鹿の落とし物だらけですが、広々とした気持ちいい飛火野から春日大社の参道へ
〇萬葉植物園 -萬葉集に詠まれた植物を植栽する植物園
約3ヘクタール(9,000坪)の園内は、約300種の萬葉植物を植栽する日本で最も古い萬葉植物園。
現在は改装中の為、閉園しています。
二之鳥居
春日大社 南門
〇春日大社
全国に3000社ある春日神社の総本社である春日大社。
その歴史は今から約1300年前、飛鳥から平城京へと都が移された奈良時代から始まります。
創建以来、聖域とされ原始林の中に鮮やかな朱塗りの社殿があり、1998年には、春日大社や春日山原始林を含む「古都奈良の文化財」がユネスコの世界遺産に登録されました。
それでは、ご本殿の特別参拝へ
中門
奉納された灯篭
藤浪之屋
藤浪之屋の内部
若宮へ
次は若宮十五社めぐりの中で二社を
〇夫婦大國社
春日大社の夫婦大國社は、全国で唯一、ご夫婦の大國様をお祀りしており、「夫婦円満」・「縁結び」の神社です。
〇金龍神社
金財運の守護神、金龍神社
春日大社から春日山原生林へ向かう小道です。
一度ゆっくり散策してみてはいかがでしょうか。森林浴が気持ちいですよ 。
2020年08月25日 事務局員が走ってみた! 新シリーズ「事務局員が走ってみた!」① ~大仏鉄道編~
「事務局員が走ってみた!」① ~大仏鉄道編~
奈良マラソン事務局員がランナーの気持ちに少しでも近づけるよう色々走ってみようと考え、新シリーズ「事務局員が走ってみた!」をスタートします 。
記念すべき第一回は、先日この日記でも紹介しました大仏鉄道の遺構をめぐるコースです。
まずはJR加茂駅からスタート
倉庫は現在も使われているようです。
しばらく線路沿いを走り、SLの展示などが見れます 。
コースは、細かく道標がたっているので。地図がなくても比較的迷わず走れます。
加茂の町中を抜け、段々と田園風景になってきます 。
高田寺の横を抜けると、本格的に遺構が色々残ったエリアに入ります。
雰囲気のある遺構が次々と現れ、走っていても気持ちの良いコースです。
梅谷交差点にあるレトロな休憩所を抜けると整備された車道へと出てきます。
この辺りからは日陰もなくなり、少し走っていても楽しくなくなるかも知れません。
黒髪山のトンネル後は、あえて上に登ってみました。
橋の真ん中から鴻ノ池競技場も見えます。
そこからドリームランド跡地の間を抜けて坂を下っていくと、奈良マラソン煎餅を作ってくださっています「畠山製菓」さんがあります。タイミングが良ければ手焼きされている作業も見ることが出来ます。
畠山製菓さんの向かいには3kmジョギングの時に演奏してくれている佐保小学校があります。
3㎞ジョギング種目で応援演奏をしている様子
その道を南下すると枝垂桜が立派な「大仏鉄道記念公園」があります。
大会当日、JR奈良駅から徒歩で会場に向かう参加者にあったかいお茶をふるまっていただく「船橋商店街」を抜けると大仏鉄道の遺構めぐりも終了です。
最後は旧JR奈良駅舎で現観光案内所でフィニッシュしました。
8月下旬の昼間は非常に暑く、加茂駅を出発したら梅美台交差点までコンビニも自動販売機もないので出来れば夏以外に走られることをお勧めします。
今回はあえて写真掲載していませんが、小さな神社やお寺なども色々あるので、がっつり練習で走るのでなく、マラニック的に走ると良いコースだと思います。
こんな感じで、今後定期的におすすめコースを探して走ってみます。
大会フェイスブックにご意見いただければ、今後参考にもさせていただきますのでよろしくお願いいたします。
2020年08月14日 コース沿道魅力探訪 「コース沿道 魅力探訪」② 「世界遺産【古都奈良の文化財】シリーズ」~平城宮跡歴史公園~
コース沿道魅力探訪②
今回から「世界遺産【古都奈良の文化財】シリーズ」が始まります。
シリーズ最初は、「平城宮跡歴史公園」です。
マラソン種目の5km折り返し地点手前、朱雀門や遣唐使船を覚えていらっしゃいますか?
朱雀門
遣唐使船
ここは、2010年に平城遷都1300年祭のメイン会場となった平城宮跡です。
春から秋にかけて様々なイベントが行われ、12月5日に特別イベントとして「第1回奈良マラソン」が開催されました。
今では、事前イベントのランニングクリニックでもおなじみですね。
奈良マラソン ランニングクリニックの様子
平城京は、和同3年(710年)から延暦13年(794年)まで、元明天皇が藤原京から都を移され、日本の首都として、政治・経済・文化の中心として栄えました。今は、朱雀門の北、第一次大極殿院 南門の復原工事が行われています。平城宮跡には、ふたつの大極殿があり、第1次大極殿は、南門→東西楼→築地回廊と順次復原を予定されています。
令和4年春には、南門の完成した姿の一般公開が始まる予定ですが、今なら復原工事が見学できます。
南門復元工事
もう少し平城宮跡を知りたいと、平城宮いざない館を訪問しました。
この施設は、平城宮跡歴史公園の意義と素晴らしさを伝え、往時の面影を残す平城宮跡へとあなたをいざなうガイダンス施設です。
朱雀門から見た模型 和同開珎
四神
四神とは、朱雀(南)、青龍(東)、白虎(西)、玄武(北)のことで、北に山があり、南に池があり、東に川が流れ、西に道があるという中国の陰陽思想にもとづくもので、平城の地は、まさに四神にかなう最良地形で、都を置くことになったようです。
ちなみに奈良マラソンでは、過去に四神をモチーフしたTシャツがありましたが、何枚お持ちでしょうか?
■2015年 青龍 ■2016年 白虎
■2017年 玄武 ■2018年 朱雀
平城宮跡は、特別史跡、そして世界遺産の構成要素のひとつとされており、誰もが自由に散策でき、1300年の時空を超えて、奈良時代の姿を思い浮かべながら、歴史のロマンを感じることが出来ると思います。
奈良にお越しの際は、平城宮いざない館へ立ち寄って見てはいかがでしょうか。
また、平城京やそこで営まれた生活について広く紹介されている「平城宮100の疑問」というサイトもありますよ。非常に詳しく紹介されいるので是非覗いてみてください。
2020年08月04日 コース沿道魅力探訪 「コース沿道 魅力探訪」① ~幻の大仏鉄道~
これからコース周辺の、よく知られているものや、あまり知られていないものも含め、奈良マラソンコース周辺の名所や秘話をブログを通じて紹介させていただこうと「コース沿道 魅力探訪」の連載企画をスタートします。
定期的に情報をアップしていきますのでお楽しみに。
記念すべき第一回目は・・・・
みなさん、ご存じの奈良マラソンスタート地点です 。
では、約120年以上前、この地に蒸気機関車が走る線路が敷かれていたことはご存じでしょうか?
京都南部の加茂駅から奈良の大仏駅へ、10㎞に満たない短い線路を煙吐いて走る赤い蒸気機関車の姿がありました 。
わずか9年間で幕を閉じた幻の鉄道、「大仏鉄道」です。
大仏鉄道は、明治時代の鉄道会社「関西(かんせい)鉄道」が、加茂(京都府)と奈良を最短距離で結んだ路線の愛称です。
画像は「電光(いなづま)号」 。
客車はその色と形から「マッチ箱」と称されていたそうです 。
当時は、ならでんフィールド(鴻ノ池陸上競技場)の北側にある「黒髪山」にトンネルもありました。
当時(木津川市教育委員会所蔵) 現在
ちなみに競技場は、池の中でした 。
「黒髪山トンネル」に向かう線路は1000mで25m上がるほどの急勾配で、乗客や村の人々が押すこともあり、下りは大仏駅に止めるのに苦労したようです。
地域のみなさんのご協力で成り立っている、なにか奈良マラソンに通じるものがありますね 。
奈良側に唯一残る遺構、「鹿川隧道(ずいどう)」です。現役の水路の横にわずかにレンガ積みが残っています。
※1枚目の写真の大会スタート地点から北に約1.3㎞にあります。
JR奈良駅から大会会場に来られる方は船橋商店街通りを通って来られると思います。
その商店街の北側、佐保川を渡ったところに、大仏駅があったとされる「大仏鉄道記念公園」があります 。
以前、このブログでもご紹介しましたが春には桜がきれいです。
大仏鉄道遺構めぐりのコースは、看板による案内表示がされており、非常にわかりやすいコースです。
ランニングや、ハイキングにもぴったりなコースで、沿線の風景やお店もとても風情があります。
奈良にお越しの際は、ぜひめぐってください。
マップは下記からダウンロードできます。
■幻の大仏鉄道 遺構めぐりマップ
■配布場所
奈良市役所観光戦略課、奈良市総合観光案内所(JR奈良駅旧駅舎)
近鉄奈良駅観光案内所、観光センターなど
2020年08月03日 イベント情報 「♯おうちで燈花会」参加してみませんか
昨年、第10回の記念大会を終えた「奈良マラソン」もおかげ様で、今ではメディアなどで「冬の風物詩となった奈良マラソン・・・」と紹介をされたりするようになりました。
では奈良の「夏の風物詩」で思い浮かべるのは・・・・・・・・・
やはり「なら燈花会」ではないでしょうか 。
「なら燈花会」はゆったりと時の流れる 世界遺産の地、奈良マラソンのコース周辺でもある奈良公園を中心としたエリアを、ろうそくの灯りで照らすイベントで、1999年に始まり今年で22回目を迎えます。
「燈花」とは、灯心の先にできる花の形のかたまりで、これができると縁起が良いと言われているそうです。
「なら燈花会」は訪れた人々が幸せになりますように。 そんな願いを込めてろうそく一つ一つに灯りをともしていきます。
毎年夏の10日間だけの開催ですが、期間中の来場者数は90万人以上で奈良の一大イベントとなりました。
そんな「なら燈花会」も今年は新型コロナウイルス感染対策の為、会場での開催は中止されました。
しかし、今まで灯し続けてきた火を絶やさないために、新しい形で開催されます。
それが「♯おうちで燈花会」です。
また、今年だけの特別な場所にて無観客で行い、その風景をネットで映像配信もされます。
今年は、自宅やお店の前で灯りを灯して「燈花会」を楽しんでみませんか。
来年は奈良の夏の風物詩「なら燈花会」、そして冬の風物詩「奈良マラソン」が開催できることを願って・・・・ 。