2020年12月22日 コース沿道魅力探訪 「コース沿道 魅力探訪」⑨ 「世界遺産【古都奈良の文化財】シリーズ」~秋の散策 「南都七大寺 東大寺」~
コース沿道魅力探訪➈「世界遺産【古都奈良の文化財】シリーズ」
~秋の散策「南都七大寺 東大寺」~
今回は、10kmコースの東大寺周辺を散策してみました。
奈良マラソン10kmコースは、右手に興福寺(五重塔)、折り返しを過ぎると春日大社、それを過ぎると東大寺(大仏様)と、世界遺産に囲まれたコースです。
東大寺は、天平15年(743年)に聖武天皇の「世界が平安ですべてのものが栄えるように」という「大仏造立の詔(みことのり)」により、巨大な盧舎那仏坐像(大仏様)をつくりました。
昨年の大会の様子
大仏殿北側
先ずは、南大門から入って行きたいと思います。
早速、鹿の歓迎を受けました。
南大門は、寺院の門としては国内最大の大きさを誇る豪壮な東大寺の正門で、奈良時代に創建されましたが、平安時代に大風で倒壊し、現在の門が正治元年(1199年)に再建(上棟)されました。
阿形(あぎょう) 吽形(うんぎょう)
南大門の左右に構えるのが、金剛力士像(仁王像)で、口を開けているのが左の阿形(あぎょう)、口を閉じているのが右の吽形(うんぎょう)です。
鎌倉時代の大仏師である運慶(うんけい)と快慶(かいけい)らが中心となって、わずか69日間で造立されましたが、その立ち姿は、圧巻です。
ちなみに、2012年の奈良マラソン参加賞Tシャツは、阿形をモチーフにしています。
鏡池からの大仏殿 中門
中門は、大仏殿を取り囲む回廊の南側、つまり大仏殿の正面にある楼門です。
現在、通常時には開かれていません。
持国天 兜跋(とばつ)毘沙門天
中門の左右に祀られているのが、持国天と兜跋(とばつ)毘沙門天です。
兜跋(とばつ)毘沙門天の足元には、2匹の鬼を従えた地天女の両手に支えられて立つという、かなりユニークな姿ですので、ぜひ見て頂ければと思います。
大仏殿
大仏殿東側の猫段 猫段上段から
大仏殿の大きさは、正面が約57m、奥行きが50m、高さが48mあり、創建から2度の焼失で横幅が3分の2に小さくなったものの、現在でも世界最大級の木造建築です。
ランナーのみなさんは、その大仏殿の東側の回廊に沿って、猫段を右に見ながら、北に駆け抜けていく感じになります。
この猫段は、ここで転ぶと猫になると言われたことから来ているようですが、古い地図に猫坂の記述があります。
鐘楼(しょうろう) 梵鐘(ぼんしょう)
猫段を上がっていくと、鐘楼(しょうろう)があります。
中に吊られている梵鐘(ぼんしょう)は、東大寺創建当初の奈良時代のもので、国宝に指定されて、重さは26.3tもあります。
また、日本三名鐘の一つとされており、除夜の鐘のほか、毎日午後8時に鳴らされています(3/1~3/14以外)。
二月堂
二月堂舞台から見た風景 登廊
鐘楼を後にして、そのまま参道を北東に上がって行くと、「お水取り」の名で知られる「修二会(しゅにえ)」の本行が毎年3月1日から2週間にわたって勤められる二月堂があります。
二月堂は、十一面観音を本尊とする仏堂ですが、秘仏になっているため、その姿を拝むことはできません。
二月堂舞台から奈良公園や大仏殿を見渡すことができるので、絶景スポットとしても有名です。
土塀と石畳の参道 今年の大仏殿北側
帰りは、大仏殿の裏側へと通じる風情抜群の石畳の参道から、10kmコースに戻ってきました。
今回散策したコースは、ほんの一部です。
東大寺には、他にも由緒あるお堂がいくつもあります。
今は、コロナ渦で観光することが難しくなっていますが、落ち着いたら、マラソンコースを少し外れて、古都奈良を楽しんで貰いたいと思います。
東大寺へお越しの際は、華厳宗大本山 東大寺 公式ホームページ
コロナ渦で外出出来ない時は、東大寺3Dバーチャル参拝
帰り際に、写生会を開催されていたポイントで、一枚撮りました。
西大門趾石碑